AP curved display

iPhone 7へ採用される可能性もあり? Appleの最新特許情報まとめ

Appleの特許情報を見ていくことで今後の製品情報も予測することが可能です。
現在発売されているiPhone 6sにも防水に関する特許技術が採用されています(過去記事)。

Appleの特許情報に強い情報サイトである「Patently Apple」の記事から、今後のApple製品に搭載されるかもしれない技術を検証してみます。

現在確認されている主な特許情報

  • 測位技術
  • 曲面ディスプレイ
  • 耐水性を高めるための排水機構
  • 個人間送金サービス
  • ワイヤレス充電
  • 無接点発電

測位技術

AP asistgps

これは都市部におけるビルの谷間など周囲に高さのある障害物がある場合にも位置情報の測位精度を高める仕組みです。
Apple Mapで採用範囲の拡大しつつある3D Flyoverなどの3D情報と衛星からの位置情報を組み合わせることで位置情報を補正しようというシステムです。

GPSは受信している衛星の数が多いほど測位精度が高まりますが、両サイドをビルに囲まれた通りなどでは進行方向の前後しか見通せる場所がない場合も多いと思います。見通せない衛星からのシグナルを受信できたとしてもそれはビルを回析したり反射したりして受信したものであるためデータには誤差が含まれています。

こうした場合でも周囲のビルの3Dデータがあれば誤差を補正することが可能です。

このようにして正しく受信できたシグナルと補正したシグナルを合成することによって測位精度を高めようというのがこの技術です。

曲面ディスプレイ

AP curved display

既にGalaxy S6 Edgeなどで採用されている曲面ディスプレイについてはAppleも研究しており、それに関連した最初の特許は2011年には申請されています。

iPhone 7についても曲面ディスプレイの採用やホームボタンの廃止など、ディスプレイ関連の予測情報が多く見られます。曲面ディスプレイについてもホームボタンレスのデザインにしても、ポイントとなるのは表示領域の拡大を筐体を大きくすることなく解決できる点です。

いまだに4インチディスプレイを搭載したiPhone 5sの人気が根強い理由の1つとして、扱いやすいサイズという点があります。曲面ディスプレイの搭載は横幅を拡大することなく表示領域を(横ではなく縦方向に)広げることが可能です。

耐水性を高めるための排水機構

AP water drain

iPhone 6sではディスプレイと筐体の間に水の侵入を防止するガスケットや、内部のコネクタ部周囲にシリコンの防水層を設けるなどの工夫を行い耐水性を高めました。

この特許情報は部品表面に電荷をかける事によって水の粒子が内部に留まることなく部品などの表面から弾こうというものです。これにより水が入っても弾かれ移動されることで最終的には排水されます。

これはiPhone 6sに加えられた「水を侵入させない」技術から更に進んだ「水が入っても壊れない」仕組みを整えるための第一歩ともいえるでしょう。

搭載する場合も大きなスペースを必要としませんのでiPhone 7に採用される可能性も高い技術です。

個人間送金サービス

AP payment

これは既に運用が始まっているApple Payの仕組みを一歩進めたサービスです。

現在は支払いのみに利用されているApple Payを個人間の送金などにも利用できるように拡張するものです。
これが実現されば支払い(=Pay)だけに留まらず、送金(=Money Transfer)もiPhone上から可能になるわけです。将来的にはApple IDさえ知っていれば口座情報を知らなくても送金可能になるかもしれません。
そうなれば海外オークションサイト eBayの支払いなどでもPayPalや国際送金を利用しなくても相手のApple IDを聞くだけで簡単に送金手続きが行える可能性もあります。

日本では法律により銀行以外の個人間送金手続きは登録制となっており一定のハードルがありますが、LINEはLINE Payでこれを実現しているので将来的にサービスを開始する可能性もあります。

ワイヤレス充電

AP wireless charge

これは送信コイルと受信コイルを備えたワイヤレス充電システムです。

この方式では送受信コイルの位置がずれた場合に送電効率が低下します。そうなると当然、充電にも時間がかかるようになってしまいます。

それを解決するためにコイルを可動式にすることで常にコイル同士が正対するように位置を調整し、送電効率を最大化しようというのがこのシステムです。

iPhone 7については9to5Macの記事などによるとワイヤレス充電は搭載されないという情報があります。確かにこの可動コイルを搭載しようとすれば、ますます薄型化するという筐体にバッテリー容量を確保しながら収納するのは困難でしょう。

よりスペースの確保が容易なiPadなら採用可能とも考えられます。

無接点発電

AP charging

最後に紹介する特許は発電機を本体に内蔵してしまおうというものです。
技術的には手回し発電機の取っ手をワイヤレスにしたものといえ、発電の仕組みとしては難しいものではありません。

この特許におけるポイントは内部のモーターとを電磁誘導にてワイヤレス接続し、回転させようというものです。これが実現できれば取っ手や回転させるための軸を差し込むための穴を設ける必要もなく発電機を内蔵することが可能になります。

余計な穴を作らないという点では、防水対策の1つともいえるでしょう。

日本では災害時のラジオなどにて手回し充電器が見直されたこともありました。また、非常時には音声通話よりもデータ通信の方が安定していたとの情報もあります。こうした機器が安価に内蔵できれば非常時にもより活躍してくれることでしょう。

まとめ

AP wireless2

最近のAppleの特許情報からiPhone 7に搭載される可能性を検討してみました。
GPS測位精度の向上技術や曲面ディスプレイ、排水機構などは技術的にはすぐにでも搭載可能だと思われます。
ワイヤレス充電についてはAndroid機でのQiの普及が遅れていることなども考えると、大きさや充電速度の面で更なる改良が必要だと感じます。

ワイヤレス充電機構もそうですが、無接点発電については新たに発電機のスペースを設ける必用があるため薄型化するといわれるiPhone 7への搭載はないように思われます。

最終的に、新たなコスト負担の少ないGPS測位精度の向上技術と、ユーザーからの要望も多い防水性能の向上に関する技術について採用の可能性が高そうと感じました。

Patently Apple
9to5Mac

こちらもおすすめ

あわせて読みたい

いま、注目の記事

Geeklesの最新記事

執筆:るうと
ZAURUS PI-6000から始まり、Palm Treoを愛用して現在はApple Productsと楽しく過ごしています。

Geekles(ギークルズ)をフォロー

Geeklesはたくさんのガジェット好き(=ギーク)が集まり、ガジェットやオーディオ、アプリ、カメラに関する情報を発信するメディアです。