auの機種変更をサポートする「アップグレードプログラム」がお得なのか計算してみたら、全然得じゃなかった

auが最新機種への乗り換えをサポートすると謳った「アップグレードプログラム」を2月6日からスタートしました。このアップグレードプログラムとは実際にどのようなものなのか、本当にお得なのかについて検証してみます。

アップグレードプログラムの概要

アップグレードプログラム(月額324円)に加入し機種代金を割賦契約(24ヶ月)すると、18ヶ月間利用後、機種変更をした際に割賦金額の残債が無料となります。

対象機種

  • iPhone 6
  • iPhone 6 Plus
  • INFOBAR A03
  • AQUOS SERIE mini SHV31

加入条件

・対象機種を割賦契約(24ヶ月)にて購入と同時に申し込む。
・以下のプランのうちどれかを契約する

  • データ定額 2/3/5/8/10/13
  • データ定額 2(V)/3(V)/5(V)/8(V)/10(V)/13(V)
  • LTEフラット、LTEフラット(V)

適用条件

  • 18ヶ月以上利用する
  • 機種変更後もアップグレードプログラムに継続加入する
  • 旧機種を回収(故障、水漏れ、破損がなく正常に動作することが条件)

想定される利用ケース

19ヶ月目に機種変更をした場合

  • 旧機種の支払い残額が無料になる

22ヶ月目に機種変更した場合

  • 旧機種の支払い残額が無料になる
  • (324円x3ヶ月分=)972円がau WALLETカードへチャージされる

28ヶ月目に機種変更した場合

  • プログラム料を全額(最大48ヶ月分)au WALLETカードへチャージされる

アップグレードプログラムを適用せずに機種変更した場合

  • プログラム料を全額(最大48ヶ月分)au WALLETカードへチャージされる

実際に試算してみた

アップグレードプログラムの支払い残額が無料になるためには、18ヶ月の利用が必要なので、18ヶ月分は端末の割賦代金を支払う必要があります。また、アップグレードプログラムの月額費用も必要です。

19ヶ月目で機種変更を行うなら、これらの合計と残りの支払い額の差で、どの程度の得なのか、あるいは損なのかを理解することができます。

アップグレードプログラム対象機種をそれぞれ契約し、19ヶ月目で機種変更した際の金額などを試算してみました。

本体代18ヶ月分支払総額プログラム料18ヶ月分本体代との差額
iPhone 6 16GB72,360円54,270円5,832円12,258円
iPhone 6 64GB85,320円63,990円5,832円15,498円
iPhone 6 128GB96,120円72,090円5,832円18,198円
iPhone 6 Plus 16GB85,320円63,990円5,832円15,498円
iPhone 6 Plus 64GB96,120円72,090円5,832円18,198円
iPhone 6 Plus 128GB99,360円74,520円5,832円19,008円
INFOBAR A0372,360円54,270円5,832円12,258円
AQUOS SERIE mini SHV3154,000円40,500円5,832円7,668円

本当にお得か

試算してみて分かりましたが、支払が免除される額は最低7,668円、最高19,008円でした。端末はauに回収されるので、言い換えれば支払免除額で端末を売っていることと同義になりますね。

18ヶ月後にiPhone 6やiPhone 6 Plusなどのこれらの端末を売ったとして、買い取り額が7,668円、19,008円といった支払免除額より下回ることははたしてあるのでしょうか。

まとめ

auがお得に機種変更できますよと提供しているこのアップグレードプログラムですが、思わぬ落とし穴があることが分かりました。

個人でスマートフォン本体を売るのが面倒くさい、売り方が分からない方には良いとは思いますが、端末を売ることに抵抗のない方には損をするプログラムなのではないかなと感じました。

Source:KDDI

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執筆:sbit
ネットワークインフラエンジニア。気になった事を記事にしています。理論、料金ネタ、セキュリティ関連、root関連、法規、海外端末、海外事情を主にWatchしています。

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