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100倍速くなる! 2020年の実用化に向けた5G(第5世代移動通信システム)への各社の取り組み

2020年頃の実用化を目指して開発が進められている5G(第5世代移動通信システム)についてキャリア各社の開発が動き始めています。

これらの点に関する記事を掲載したGadgets360やSamMobileの情報から、現在のキャリア各社の取り組みについて確認してみます。

現在の通信方式

4g

2015年現在、国内で実際にサービスが提供されている最新の通信方式は、LTE-Advanced方式により4G(第4世代移動通信システム)規格に準拠したドコモのPREMIUM 4Gサービスです。
通信速度は受信時最大速度300Mbpsの提供を開始しており、順次サービスエリアも拡大されています。

5G(第5世代移動通信システム)

現在実証実験などが進められている5Gは、4Gと比較して100倍の伝送速度と1000倍の大容量化を実現することを目標に開発が進められています。これは「より速い速度で、混雑の少ない通信環境が実現される」ということです。

現在の4Gではダウンロードに5分かかる大容量の動画もわずか15秒でダウンロードが完了するなど、圧倒的な速度が実現される見込みです。

各社の取り組み

日本は5Gの開発について世界でも先行している国の1つで、関係する各社とアライアンスを組むなど具体的な動きが始まっています。

NTTドコモ

5G_docomo

NTTドコモは特に熱心に取り組んでおり、多くの企業と共同で実験を進めています。主な協力企業は以下のとおりです。

  • エリクソン
  • 富士通
  • ファーウェイ
  • 三菱電機
  • 日本電気
  • ノキア
  • サムスン電子
  • インテル
  • クアルコム
  • パナソニック

上記の他にも多くの企業が実験に参加しており、それぞれ「基地局側の無線通信設備」「5Gデバイスに関する検討」「実際の活用方法に関する検討」などを担当しています。

2015年10月13日に行われた屋内での実験では2Gbpsを超える伝送速度を達成しました。

その後、11月12日に韓国で行われた時速60kmでの移動環境を想定した実験では、2.5Gbpsを超える伝送速度も達成し、高周波数帯での電波伝搬に対する対応も順調に進んでいることがうかがえます。他にもエリクソンや富士通、ファーウェイなどとの実験を通じて開発を進めています。

これらの実験結果の詳細は11月26日、27日に神奈川県横須賀市のドコモR&Dセンタで開催されたイベントにて発表されています。

KDDI・au

5G_Samsung

KDDIも5Gに向けた調査研究について具体的に動き始めています。
11月25日にはスウェーデンの通信機器メーカーであるエリクソン及びサムスンとの協業がアナウンスされています。

サムスンとは、スマートフォンの販売などを通した過去10年に渡る取り組みを拡大し、次世代移動通信システムの開発にも協力範囲を広げました。
サムスンは年明けの発売が予想される次期フラッグシップスマートフォン「Galaxy S7」でも現行の通信システムながら高速通信を実現する規格に対応する見込みであるなど、新技術の導入にも積極的です。(Samsung次世代フラッグシップ「Galaxy S7」の噂まとめ

ソフトバンクモバイル

5G_Softbank

ソフトバンクは2015年7月にエリクソンと東京都内で実験を開始することをアナウンスしています。
その後についてはあまり情報が出てきませんが、次の具体的な動きに注目したいと思います。

まとめ

2020年のオリンピック開催に向けて更なる観光客の増加、それに伴う通信量の増加が予想されます。また、スマートフォンやタブレットだけでなく、IoTデバイス群の普及に伴い通信デバイスが格段に増えることで回線逼迫の問題が出てくるかもしれません。

5Gでは、通信速度はもちろん、収容能力が大幅に改善されるため、これらの問題をうまく解決できるでしょう。5Gサービス提供前にも、4Gなど現行の通信も改良が予定されています。

モバイル通信の基本インフラである移動通信システムの進化に引き続き期待です。

Gadgets360
SamMobile
Samsung
Ericsson

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執筆:るうと
ZAURUS PI-6000から始まり、Palm Treoを愛用して現在はApple Productsと楽しく過ごしています。

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