iOS 7.1.1対応、完全脱獄ツール「Pangu」が公開されたので脱獄方法を解説

中国のPanGu Teamというハッカー集団がiOS7.1・iOS7.1.1の完全脱獄ツールをリリースしました。

脱獄に関する注意

脱獄することによりAppleの保証対象外となります。故障するリスクがあります。
故障、それに準ずる状態になった場合、自分の力で解決できる方のみが行なってください。脱獄は自己責任です。
また、脱獄前は必ずバックアップを行なってください。

「Pangu」対応デバイス

• iPhone 4、iPhone 4S、iPhone 5、iPhone 5c、iPhone 5s
• iPod touch 5G
• iPad 2、iPad 3、iPad 4、iPad Air
• iPad mini、iPad mini Retina

脱獄方法

Panguのダウンロード

Pangu.ioからPanguをDLします。現在はWindows用のみで、Mac版のリリースは後日になるようです。

Panguの起動

DLしたPanguを起動します。(環境によっては文字化けすることもあるそうです。)

Panguを起動すると、画像にあるチェックボックスにチェックが付いている状態だと思います。このチェックを必ず外してからiOSデバイスをUSBケーブルでPCに接続してください。

チェックが外れていることを確認し、右のボタンをクリックし、脱獄を開始しましょう。ここでチェックを外していない場合「PP Assistant」というアプリがインストールされてしまいます。不要ですので必ずチェックを外しましょう。

脱獄を開始すると、ツール側に指示が表示されます。設定>一般>日付と時刻という手順で進み、自動設定をOFFにして、日時を2014年6月2日に変更してください。

日付を変更するとツール側の作業が進み、半分程度で止まります。ツールの進行が止まると、デバイスのホーム画面に「Pangu」というアプリが追加されているので、このアプリをタップします。タップするとポップが出現し、続けるかどうかを尋ねられるので、「続ける」と選択しましょう。

後はツールが自動で作業をしてくれるので、ツール側に「越狱成功」と表示されるまではデバイスに触れず、USBが切断されないように注意しましょう。
ツール側に「越狱成功」と表示されると脱獄完了です。デバイスが自動的に再起動をすると、ホーム画面に「Cydia」というアプリが追加されています。

PanGu Teamの問題

今回の完全脱獄ツールにはi0nic氏が見つけたiOSの脆弱性が使用されています。しかし、この脆弱性はi0nic氏が行った勉強会で公開されたものであり、その勉強会ではNDA(秘密保持契約)が結ばれていたそうなので、今回のツールは契約違反をしてリリースされたものなのです。

i0nic氏はツールのリリース以前からその点を問題視しており、今回のツールのリリースはiOSのハッカー間で一悶着ありそうな雲行きになっています。

Panguの安全性

iOSのハッカーで実績のあるiH8sn0w氏は「スパイウェアのような働きは見られない」と自身のTwitterで語っています。その他にもMuscleNerd氏も「問題はないようだ」というコメントを発しています。

Aside from the piracy store and enterprise certificate… The http://t.co/R6FhChhJPN jailbreak does not have “spyware” or malicious trails.

— iH8sn0w (@iH8sn0w) 2014, 6月 23

まとめ

これまでの流れからiOS 8のリリース後、半年近くは完全脱獄ツールはリリースされないと思われます。今回が完全脱獄のラストチャンスであると言ってもいいでしょう。(iOS7.1.2はできると思いますが……)

ユーザーとしては諸手を挙げて喜べる状況ではないのですが、ツールはリリースされてしまったので、今はこの状況を楽しみましょう。

Source：Tools 4 Hack