Google I/O 2015で『Android M』発表 指紋認証、電池の持ちが2倍、Android Pay、App Permissionなどの新機能
日本時間29日午前1時半から開催された、Googleの開発者向けカンファレンス「Google I/O 2015」にて、Androidの新バージョンとなる『Android M Developer Preview』を発表しました。
このAndroid Mのプレビュー版はNexus 5、Nexus 6、Nexus 9、Nexus Playerから本日よりダウンロード可能です。
App Permission
新OSとなる「Android M」についてまず発表されたのが、『App Permission』です。
これは、アプリの権限が今までより厳格になるものです。AndroidはiOSに比べ、インストールさえさせてしまえば(インストール時に許可を得てしまえば)、好き勝手できる面もあったので、セキュリティ的な面で大きなアップデートだといえます。
例えば、WhatsAppでメッセージの送信の際に「Allow WhatsApp to access your Microphone?(WhatsAppがマイクにアクセスするのを許可しますか?)」といったように、まるでiOSのように確認をするようになるようです。
Android Pay
Appleの「Apple Pay」と同じような、『Android Pay』が発表されました。
マスターカードやVISAなどがパートナーとなり、AT&T、T-Mobile、Verizonといったアメリカの通信キャリアとも提携しているとのことです。
使えるお店も発表されました。マクドナルドやナイキ、コカコーラなど日本でも馴染みのあるロゴもありましたが、日本国内で使えるのは、国内ではまだまだ使えるところが限られている「Apple Pay」を考えるとしばらく先と思っていた方が良さそうですね。
指紋認証
OSとして指紋認証をサポートすることが発表されました。
今までは、富士通などデバイスメーカー独自で搭載されていましたが、Android OSとしてサポートするようになることで、指紋認証の利用の幅が広がります。
デバイスのアンロックはもちろん、Google Playの支払いやAPI提供がされるようです。APIが提供されることで、各アプリが指紋認証機能を使えるようになるので、Google製のアプリでなくても指紋認証が使え、煩わしいパスワード入力が無くなるかもしれません。
バッテリーと充電周りの強化
USB Type-C対応に正式対応しました。外部給電も可能になり、タブレットからスマートフォンに充電のようなことができるようになりました。
そして、スリープモードの際のシンク回数の軽減により、バッテリーの持ちが格段に良くなり、Nexus 9のスタンバイモードの際のバッテリー持ちはLollipopから2倍になったとのことです。
Web Experience
Chromeの「カスタムタブ」という機能が紹介されました。
Pinterestを使ったデモでは、ChromeのタブからPinterestで「いいね」をしていました。他の対応しているアプリサービスでも同様のことができるようになるものだと思われます。
Web(ブラウザ)やアプリといったことをユーザー意識せずに、どちらでも同様の体験をユーザーに与えることが狙いでしょうか。
まとめ
この他にも何百と新機能を搭載したとのことで、非常に楽しみな「Android M」ですが、目玉として発表されたApp Permissionや、Android Pay、指紋認証はiOSが既に搭載している機能です。
iOSに負けていた足りない部分を着実に補い追いついたとポジティブに考えることもできますが、想像していなかったような新機能があったらもっと楽しいのにと思う面もありますね。
逆に考えると、モバイルOSとしての持つべき”機能”は、iOS/Androidともに大方搭載し終えて、機能の搭載ではなく、今回発表された「Chromeのカスタムタブ」のようなWebとアプリのシームレスな体験のような、地味に見えるかもしれないけど、ユーザー体験が変わるようなところのアップデートの戦いが始まるのかもしれませんね。モバイルOSは、今後もますます便利に、従来の”携帯電話”という概念の範疇を超えた、生活の一部に溶けこむようなものになっていくことでしょう。
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