音も質感も価格以上!期待の中華DAP「Luxury & Precision L5」レビュー
中国のLuxury & Precisionから発売されたL5をレビューします。DSDネイティブ再生に対応したポータブルハイレゾプレイヤーです。
人柱覚悟
最新FW(V1.0.0.6)で日本語表示に対応しており、国内発売に向けて準備が進んでいるようです。できるだけ早く入手したかったので、輸入しました。32GBモデルで約90,000円でした。
国内サイトはもちろんですが、海外サイトにもあまり情報がありません。素人のレビューですが、購入を考えている方の参考になれば幸いです。
パッケージ内容
内容物は、本体、金メッキMicro-USBケーブル、保証書、説明書です。
美しい筐体
金属製のボディは高級感と重厚感があり、非常に質感が高いです。角ばったデザインで、手を滑らせて足の上に落下させたら骨折しそう。
上部はカスタムボタン2つとロックボタン、ボリュームダイヤルがあります。カスタムボタンは設定から機能を割り当てることができます。
右側面は曲送りボタン、曲戻しボタン、再生・停止ボタン。左側面は何もありません。
底面はイヤホンジャック、LINE/SPDIF OUT、microUSBコネクタ、microSDカードスロットです。
縦と横のサイズはiPhone 5/5Sとほぼ同じです。ただし、厚さは倍くらいあるので、少々持ちづらいかもしれません。
スペック
DAC | AKM VERITA 4490 |
---|---|
対応フォーマット | DSF / DIFF / ISO / FLAC / WAV / AIFF / APE / WV / MP3 / AAC / WMA / OGG |
サンプリングレート | DSD:2.8MHz – 5.6MHz PCM:8KHz – 192KHz |
ディスプレイ | 3.5インチ TFT液晶 480×800 |
内部ストレージ | 16GB / 32GB |
外部ストレージ | microSDカード(最大128GB) |
サイズ(横×縦×高さ) | 63×123×16.9mm |
重量 | 217g |
駆動時間 | 約12時間(再生ファイルにより変化) |
microSDカードが認識されなければ、ファイルシステムをFAT32にしてフォーマットしてください。
音質は想像以上
DACは旭化成VERITAシリーズのAK4490を採用。ちなみにこれは、Astell & Kern AK380にも搭載されているものです。(L5はシングル、AK380はデュアル)
以前使用していたDAPを手放してから、スマートフォンで音楽を聴いていました。当たり前ですが、スマートフォンは音楽を再生することに特化していないため、軽薄な音でした。再生環境が貧弱であったことと、プラシーボ効果もあり、筆者にとっては十分満足できる音を鳴らしてくれます。
操作性に難有り
とにかくタッチパネルの認識精度が酷い。ピンポイントで射抜くようにタッチすれば、なんとか使えるレベル。調子がいいときもありますが、タップとスクロールの判別がいまいちで誤作動が多い印象です。音がいいだけに、操作性の悪さが残念でなりません。
再生・停止ボタン | 決定 |
---|---|
曲戻しボタン | 上に移動 |
曲送りボタン | 下に移動 |
右側面のハードウェアボタンでも操作することが可能です。これらに加え、カスタムボタンに戻るなどの操作を割り当てれば、タッチパネルを使わなくてもほとんどの操作ができます。
ユーザインタフェース
かっこいいデザインのインタフェースです。再生画面は、歌詞か周波数スペクトルの表示が可能。
筆者はほとんどの音源をFLACで管理しています。現時点で、FLAC形式のタグ情報の読み取りに対応していないため、アルバムアートワークやアーティスト名などの楽曲情報が表示されません。
品質は微妙
実は購入してから一週間ほどで画面の表示不良に見舞われ、修理に出しています。無償で液晶交換になり、10日で戻ってきました。早々に故障しまい、耐久性に疑問を感じます。長く使っていくことを考えると、少々不安です。
壊れないように考えた結果
少しの衝撃で電源が落ちてしまったり、短期間で液晶が故障したことなどから、かなりデリケートに扱う必要がありそうです。そこで、スマートフォンスタンドで固定してみました。ポータブルの意味ないじゃんというツッコミはなしで。
液晶保護シート
ビザビさんにLuxury & Precision L5用の液晶保護シートを作っていただきました。低反射タイプと高光沢タイプが販売されています。
参考記事
スマートフォンやタブレットだけでなく、DAPもOKとのことです。海外通販サイトを探しても保護シートがなかったので、とても助かりました。
まとめ
筆者は俯瞰的には満足できませんでしたが、DAPに何を求めるかで本機の評価は変わってくるでしょう。音質だけに拘るなら、L5は価格以上のポテンシャルを秘めているのでオススメです。しかしながら、快適に音楽を聴くには、音質だけでなくユーザビリティなどの要素も重要だと思うのです。
FWがアップデートされるたびに、動作の改善や機能が追加されています。国内で発売された暁には、もう少しブラッシュアップされたFWになっていることでしょう。前述した操作性の悪さは徐々に改善されていくと思うので、気長に見守っていこうと思います。
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この記事へのコメント:1件
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L5はディスプレイまわりの故障が多いようですね。
某掲示板でも画面が映らなくなったという情報がありましたし、私の個体も特に衝撃を加えたわけでもないのに液晶が液漏れして見辛くなっています。私の場合は使えないわけではないので面倒がって修理に出していませんが。
音質は本当に良い機種なんですが、ファームウェアアップデートも滞っていますし、他人にはお薦めしづらいですね。