変なカタチのすごいヤツ「BlackBerry Passport」ファーストインプレッション
先日輸入したBlackBerry Passportを簡単に紹介します。現段階で国内未発売、おそらく今後も発売されることはないであろうBlackBerryですが、輸入を考えている方の参考になればと思います。
BlackBerry Passportとは
BlackBerry Passportは、BlackBerry Limited社(旧RIM社)が今年9月に投入したフラッグシップモデル。本体や画面のサイズが独特なのは、一目瞭然です。他にも、キーボードにタッチセンサーを内蔵し、新たな操作性を実現しています。ちなみに、Amazon.comから輸入しましたが、現在日本への発送は行っていないようです。
発送されてから3日で到着。開けてみると、外箱が傷だらけでした。国によって梱包方法が違うので仕方がないですが、精密機器の海外発送にこの梱包はいかがなものかと。
久しぶりに変態端末買いました。やっぱりこういうチャレンジ精神あふれる製品にはワクワクします。
付属品は、USBケーブル、充電器、イヤホン、マニュアルです。
開封後、同時に購入したスキンシールで早速ドレスアップ。まだアクセサリーは種類が少なく、国内だと入手が困難です。試してないですがキャリングポーチとして、パスポート用やOptimus Vuのものが使えそうです。
上部のカバーを開けると、SIMスロットとmicroSDカードスロットがあります。バッテリーは交換できません。
サイズ感は、名前の通りパスポート。大きいので手が小さいと片手操作は難しいと思いますが、基本的に両手で持つ端末なので問題ないでしょう。背面はラウンド加工されており、しっかりホールドできます。
他機種とサイズ比較してみました。
左からiPhone 5、BlackBerry Passport、Xperia Z Ultra、Xperia Z1です。
横幅はXperia Z Ultraと一緒ですが、厚みはXperia Z Ultraの方がかなり薄いです。しかし、BlackBerry Passportが分厚いわけではなく、程よい厚みでXperia Z Ultraより持ちやすかったです。縦はiPhone 5とほぼ同じでした。
本体上部にはイヤホンジャックと電源、下部にはステレオスピーカー、マイク、micro USBポートがあります。正面向かって右側には、ボリュームキーとミュートキーがあり、ミュートキー長押しでBlackBerry Assistantが起動します。
SiriやGoogle Nowと似たようなもので、できることは結構多いです。使いこなせれば便利な機能だと思います。しかし、Windows PhoneのCortana同様、日本語には非対応です。流暢な英語で話しかけてください。
スペック
スペックは以下のとおり。比較用に、iPhone 6とNexus 6も載せておきます。OSが違うので一概に比較できませんが、ご参考までに。
BlackBerry Passport | iPhone 6 | |
---|---|---|
OS | BlackBerry 10.3 OS | iOS 8 |
CPU | Snapdragon 801 2.2GHz Quad-core | Apple A8 1.4GHz Dual-core |
RAM | 3GB | 1GB |
内部ストレージ | 32GB(microSDXC 128GBまで対応) | 16 / 64 / 128GB |
ディスプレイ | 4.5インチ、解像度:1400×1400 | 4.7インチ、解像度:1334×750 |
カメラ | 背面:13 MP、前面:2MP | 背面:8MP、前面:1.2MP |
バッテリー容量 | 3450mAh | 1810mAh |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac | 802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Bluetooth 4.0 | Bluetooth 4.0 |
サイズ(W×D×H) | 90.3 × 128 x 9.3mm | 67 × 138.1 × 6.9mm |
重量 | 196g | 129g |
カラー | ブラック、ホワイト | スペースグレイ、シルバー、ゴールド |
BlackBerry Passport | Nexus 6 | |
---|---|---|
OS | BlackBerry 10.3 OS | Android 5.0 Lollipop |
CPU | Snapdragon 801 2.2GHz Quad-core | Snapdragon 805 2.7GHz Quad-core |
RAM | 3GB | 3GB |
内部ストレージ | 32GB(microSDXC 128GBまで対応) | 32 / 64GB |
ディスプレイ | 4.5インチ、解像度:1400×1400 | 6インチ、解像度:1400×2560 |
カメラ | 背面:13MP、前面:2MP | 背面:13MP、前面:2MP |
バッテリー容量 | 3450mAh | 3220mAh |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac | 802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Bluetooth 4.0 | Bluetooth 4.1 |
サイズ(W×D×H) | 90.3 × 128 x 9.3mm | 82.98 × 159.26 × 10.06mm |
重量 | 196g | 184g |
カラー | ブラック、ホワイト | ダークブルー、クラウドホワイト |
ハイスペックで話題になったNexus 6と比較しても、負けず劣らずの性能です。バッテリー容量が3450mAhなので、1日フルに使っても大丈夫。肝心な時にバッテリー切れということは少ないと思います。
かなりスペックがいいので、もたつくことはなく快適です。ただ、文字入力時にレスポンスが悪いことがあります。これはソフトウェアの問題だと思うので、アップデートで改善してほしいところ。
QWERTYキーボード
特筆すべき点は、やはりQWERTYキーボードです。キーボード抜きでBlackBerryは語れません。従来機種(画像左はBlackBerry Q10)と比較すると3段になり、主にアルファベットキーのみとシンプルになりました。同時に複数のキーを押さなくていいので、入力ミスが少ないです。
ハードキーとしては無くなった数字や記号はソフトウェアキーボードで入力します。キーボードを下になぞると切り替えられます。いろいろな記号があるので便利です。変換精度は、可もなく不可もなくといったところ。ATOKに慣れていると、ついつい長文を入力してしまいますが、変換されないことが多いので、単語ごとに区切って入力した方が良さそうです。
このキーボードはとても大きなポテンシャルを秘めており、小さいながらも打ちやすいように様々な工夫がされています。特にキーボードをタッチして操作できるTouch Enable Keybord機能は、今までとは全く違った体験をさせてくれました。
アプリケーション
アプリは、BlackBerry WorldやAmazon Appstoreからダウンロード可能。どちらもプリインストールされています。iOSやAndroidと比べると、アプリは少ないですが、Windows Phoneよりは豊富な印象。有名なアプリ(TwitterやFacebook、Evernoteなど)であれば大体揃っているので、筆者の用途であれば特に問題ありませんでした。
BlackBerryの地図アプリを使ってみましたが、日本には対応していないため、地図データを取得できませんでした。もともと国内で販売されていないので仕方がないですね。ちなみに、東京タワーで検索したら台湾に飛ばされました。
Androidのアプリが動くのですが、Google Playは利用できません。BlackBerry本体で直接apkファイルが落とせるSnapというGoogle Playのようなものがあります。Snapをインストールする際、開発モードやChromeを使用するので少々面倒ですが、ダウンロードからインストールまで本体のみで行えるようになります。BlackBerry 10 OSはAndroidアプリに対応していますが、すべてのアプリが動作するわけではないので、注意してください。
総評
やはり、BlackBerryだけではできることが限られてきます。他のOSの端末と併用して弱点を補わなければ厳しいのが現状です。とはいえ、買って非常に満足できる1台でした。想像以上に使いやすく、何と言ってもサイズが絶妙。iOSやAndroidにはない、BlackBerryならではの便利さと面白さがありました。
キーボードは、慣れれば抜群の打ちやすさです。テキスト入力や書類の作成などのビジネスユースで真価を発揮します。しかし、フリック入力に慣れている人だと使いにくいようで、好みがはっきり別れる機種だと思いました。
以上、ファーストインプレッションをお届けしました。次回は、刷新されたQWERTYキーボードを詳しく見ていきます!
※BlackBerry Passportは技術基準適合証明を受けていないため、国内での使用は電波法に抵触する可能性があります。本記事は、端末の輸入及び使用を推奨するものではありません。
Source:BlackBerry Limited
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